ワンちゃんのお悩みdog
ワンちゃんによく見られる
病気と症状についてご紹介
皮膚疾患
動物病院に来院されるワンちゃんの中でも特に多く見られるのが、皮膚疾患です。
身近な病気なのですが、原因はノミ・ダニといった寄生虫やアレルギー、ホルモンなど多岐にわたりますので、自己判断せずにご相談ください。
よくある病気
- 細菌性皮膚炎
- 真菌性皮膚炎
- ノミ・ダニ寄生
- アレルギー性皮膚炎
- 接触性皮膚炎
など
症状
- かゆがる
- 体をかく
治療法
皮膚疾患の原因をつきとめて、それを取り除くことで、根本的な改善を目指します。
主に投薬治療となります。
耳の病気
ワンちゃんの病気で多いのが、耳の病気です。
特に耳の中で炎症を起こす外耳炎、中耳炎などがよく見られます。
細菌、外傷、異物によるものなど複数の原因が考えられます。
よくある病気
- 外耳炎
- 中耳炎
- 内耳炎
など
症状
- 頭をよく振っている
- 耳に茶色い物が付いている
- 耳汁が出る
- 耳が臭い
治療法
患部を洗浄・消毒し、抗生剤などを投与します。
生殖器の病気(精巣・前立腺/子宮・卵巣)
性ホルモンが原因とされる生殖器の病気もよく見られます。
男の子の場合は、精巣、前立腺、女の子の場合は卵巣、子宮、乳腺などに起こる病気で、命に関わるものが多いことから早期発見・早期治療が大切です。
特に去勢・避妊手術をしていないワンちゃんに多く発症するので、将来的に出産の予定がない場合は、予防的な意味で生殖機能が完成する前に手術を受けることを推奨しています。
よくある病気
- 前立腺肥大、前立腺炎
- 前立腺、精巣の腫瘍
- 子宮蓄膿症
- 乳腺腫瘍
など
症状
- 元気がない
- 食欲不振
- 患部に腫れやしこりが見られる
- 極端に痩せてきた
- 初期の場合は無症状のことも多い
治療法
病気によって外科手術、投薬を行います。
腫瘍
内臓や皮膚など広い範囲にできる腫瘍もワンちゃんには多く見られます。
腫瘍には良性と悪性があり、詳しい検査によって診断をします。
触ってわかる腫瘍もあるので、日頃から飼い主様が動物に触ってチェックしておくのもよいでしょう。
よくある病気
- 胃・腸など内臓にできる腫瘍
- 生殖器(前立腺、精巣、子宮、乳腺)にできる腫瘍
- 皮膚の腫瘍
など
症状
- 元気がない
- 食欲不振
- 患部に腫れやしこりが見られる
- 極端に痩せてきた
- 初期の場合は無症状のことも多い
治療法
外科手術による摘出、投薬による化学療法、放射線治療などを行います。
心臓病
ワンちゃんは特に高齢になると心臓病が増えてきます。
心臓病は発症すると治すことが難しい病気ですが、少しでも早く発見し、適切な処置をすれば、進行を遅らせることが可能です。
よくある病気
- 心不全
- 心筋症
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 心室中隔欠損症
など
症状
- 咳が出る
- 呼吸が苦しい
- 運動をしたがらない
- 失神する
治療法
基本的には安静療法、食事療法、薬物療法を組み合わせて治療を行います。
内臓機能不全(腎不全・肝不全)
腎臓や肝臓の働きが悪くなる機能不全もよく見られます。
慢性の場合は数カ月から数年かけてゆっくり進行しますが、急性の場合だと何の前触れもなく1日で急激に悪化します。
命に関わる病気なので、日頃からの健康診断で内臓機能をチェックしておくことをおすすめします。
よくある病気
- 腎不全(慢性・急性)
- 肝不全(慢性・急性)
症状
- 食欲不振
- 嘔吐
- 下痢
- 元気がない
- 体重減少
- 頻尿
など
治療法
主に投薬による薬物治療を行います。
慢性的な症状の場合は食事療法も併用しながら、進行を遅らせるようコントロールします。
骨折
運動時の衝突や落下、ワンちゃん同士の遊びの中で骨折をしてしまうことはよくあります。
特に小型犬のワンちゃんの場合は、椅子の高さからジャンプしただけでも足の骨が折れるということもありますので、おかしいなと思ったらすぐにご来院ください。
症状
- 痛がる
- 腫れる
- 骨折した足をかばうように、足を上げて歩く
- 歩きにくそうにする
治療法
骨折した箇所や程度によって、外科手術をする、器具で固定するといった治療を行います。
ヘルニア
ダックスフントなど小型犬で短足のワンちゃんによく見られる病気です。
老化や肥満など複数の要因によって、背骨にあって骨と骨との間でクッションの役目をする椎間板が、潰れて変形した状態をいいます。
症状
- 歩き方がおかしい
- 運動を嫌がる
- 痛みや麻痺が見られる
治療法
軽度の場合は投薬などで症状を緩和し、重度の場合は外科手術を行います。
歯周病
食べカスなどからお口の中に細菌が繁殖し、それが歯茎や歯を支える骨を侵していきます。
歯周病が進行すると物を噛めなくなる、歯が抜けるほか、細菌が血液の中を巡り、全身にも悪影響を与えます。
症状
- 顔が腫れている
- 頬のあたりに穴ができている
- 歯がグラグラしている、抜け落ちる
- 口が臭い
- 歯肉が赤く腫れて出血しそう
- 硬いものが食べられない
治療法
歯周病の原因となる歯石を取り除き、炎症部分の洗浄や消毒を行います。
誤飲
病気ではありませんが、プラスチック片などの誤飲はワンちゃんに多く見られるトラブルです。
誤飲した場合、それが詰まるのは食道、胃、腸になります。小さなものなら数日で便と一緒に排出されますが、大きな物や尖ったものだと内臓を傷つけたり、腸閉そくを起こすこともあるので注意が必要です。
症状
- しきりに吐き出したがる
- 呼吸困難になる
- 具合が悪そうにしている
- 特に症状が出ない場合もある
治療法
食道、胃あたりに異物がある場合は、よほど大きなものや尖ったものでない限り、内視鏡で回復手術をせずに取り出します。
内視鏡で対応できない場合は、開腹手術によって取り出します。